2018/10/13

低学年の不登校の要因と接し方

こんにちは。
こころのそえぎ(福本早穂)です。


急に秋風がすずしく感じられる
今日この頃です。


今日は、小学校低学年の不登校について
書いてみようと思います。



私が代表を務めている
「親子支援ネットワーク♪あんだんて♪」
の親の会では、
小学校3年生くらいまでの
不登校のご相談は
滅多にありませんが、
電話がかかってくることはあります。


子どもさんが小さいので、
家に置いて
外に出にくいということもあるでしょうし、
子どもさんを一緒に連れて来るとなると、
親同士の話を聞かせてよいものかどうか
という心配もあります。
さらに
下に小さい弟妹がいると、
ますます出にくくなると思います。




それでも年に数人程度、
相談に来られることがあります。
中には、お母さんが正社員で働いておられて、
おばあちゃんが孫のことが心配で
来られることもあります。

幼稚園や保育園に行ってたときは、
お母さんの送り迎えが必要だったけれど、
小学校にあがり、
一人で登下校できるようになると、
やっと手が離れた開放感が
あると思います。



<託児所のなくなる困り感>

ところが、子どもが入学してまもなく
行き渋るようになると、
これまでずっとあって当然の
託児所がなくなるわけです。


仕事に行ってるお母さんだったり、
小学校入学を待って、
就職を決めたお母さんですと、
たちまち困ってしまいます。


低学年ですと
母子分離不安が原因と
一言で言われますが、


幼稚園に毎日元気に通っていた子が、
行き渋るようになったとしたら、
その子が学校で、
なにか不安になることがあるから
かもしれません。


もしかしたら、
下に赤ちゃんが生まれて、
不安定になっている場合もあります。

<安易に母親のせいにしてはいけない>

周囲の人から、
母親の愛情不足
などと言われると、
母親が追い詰められたきもちになり、
子供をなんとか登校させようとして、
子供との関係が
こじれてしまうこともあります。



先生が家庭訪問に来て下さって、
子どもが先生と楽しく遊べるなら
訪問を続けてくださるといいですね。


先生との関係性が親密になり、
クラスの受け入れ態勢を作っていただくと、
徐々に
行けるようになるようです。


その場合も、
本人にきいてもらって、

2時間目から、
給食の前に帰る
いつでも保健室で休める。

など、
希望を聞いて
無理強いしないで
少しずつ慣れていくように
するといいようです。



家庭訪問に来てくださっても、
子どもが隠れたり、
不安定になるようであれば、
先生を怖がっていることが多いので、
しばらく訪問を控えていただいて、
母親から子どもの気持ちを
聞いてもらうといいと思います。




<親に学校に行かせるエネルギーがないことも>

お母さんが、長時間フルタイムで働いていて、
おばあちゃんなどのサポートもなかったり、
あるいは
精神的に不安定に
なってしまっていて、
子どもを朝起こして、食べさせて
学校に行かせるという
エネルギーを失っている場合もあります。


そういうとき、
担任の先生だけでなく、
管理職の先生や、スクールカウンセラー、
スクールソーシャルワーカーなど
さまざまな連携のもとでのサポートが
必要な場合もあると思います。




<さまざまなストレス要因>

低学年から行けなくなっていた
経験者の若者にきくと、
教室内の「わちゃわちゃした」感じがしんどかった。
など、聴覚過敏があったり、
雑然とした環境についていけない
子どもさんもいます。


また厳しい給食指導があり、
全部食べないと外に出られず、
教室に残って、
食べられない給食を前に、
チャイムが鳴るまで座っていた
という経験をしていることもあります。
それが不登校の原因とはいえなくても、
一つの要因ではあると思います。

高校になって不登校になった生徒が
小学校ときの嫌な情景を思い出し、
人と一緒に食べられなくなって
いた例もありました。


あまりに厳しい給食指導は
子どもによっては、
トラウマになることもあるようです。


真面目できちんとしたい先生ですと、
子どもたちのストレスが大きく、
繊細な感受性の子どもが
しんどくなることもあります。


ヤンチャな子どもを𠮟る
先生の大声にストレスを感じて、
行けなくなるということも
時々聞きます。


明確にこれが原因であり、
こうすればいいという解決策は
ありませんが、
大人が焦らず、
子どもの不安を取り除き、
安心感を持たせるようにすると、
行けるようになることが多いようです。




以上、♪あんだんて♪や
「こころのそえぎ」のご相談の中で
お聞きしたことや

養護教諭、リタイアされたベテラン教員の方から
お聞きした
低学年の不登校の子どもへの
対応でした。


子どもとかかわる親御さんや
担任の先生のお役に立ちましたら、
幸いです。


お出かけになりにくいとき、
電話相談も受け付けています。
不登校引きこもり相談
「こころのそえぎ」(福本)
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