2020/03/29

不登校からの進路選択と親子の会話

こんにちは。
こころのそえぎ(福本早穂)です。



本日は、名古屋で
「通信制・サポート校合同説明会」
(学びリンク主催)
が開催されるはずでしたが、

首都圏をはじめ
新型コロナウィルスの感染が拡大して
自粛が求められ、
やむを得ず
急きょ中止になりました。



まだまだ予断を許さない
感染状況、
早く終息してほしいですね。



その会場で
カウンセリングと講演を
依頼されていましたが、
そんなわけで
家でPCに向かっています。



今日、お話しさせていただこうと
準備していた内容を
一部お伝えして、

不登校からの進路選択に
少しでもご参考に
していただければと思います。







<不登校の回復段階を考慮する>
進路選択に際して、
大事なことは、
本人のエネルギーがどの程度
回復しているか?
です。

回復段階とそのプロセスについては
こちらをご覧ください。




<「始動期」の時期>
回復段階が「始動期」に入っていると、
外へ動き出す時期に
進路選択の時期が来ますので、

親子で相談しながら、
動いていくことができます。


学校説明会や見学会に
親と一緒に行けるようになっています。


<始動期にいたるまでの段階>
しかし、
始動期に至る前に、
進路選択の時期にきてしまった
という場合もあります。



「安定期中期~後期」は、
自分から進路に向けて動くほど
元気ではないけれど、


親に自分の思いを
言えるようになっているので、
親に「自分は行けないけれど、


説明会に行ってほしい」
と伝えたり、
親が見学に行くことを容認できたりします。




「安定期前期」では、
不登校の自分を受け入れられず、
友だちと同じ全日制高校に
こだわる子どもさんもいます。



親から見て、
本人の希望をかなえてあげたいけれど、

今の状態では、
とても無理と思われるので、

本人にどう話したらよいのかと
悩んでしまいます。



まして、
不登校初期の「葛藤期」ですと、
進路の話をするのも
どう切り出してよいか
わからないほど、
子どもはエネルギーを失くして
落ちこんでいる状態です。



<親子の会話は段階を踏んで>
親子の会話にも
不登校初期から活動期まで
段階があります。



まず、
「葛藤期」には、
それまでの頑張りにもかかわらず
完全に行けなくなってしまったので、

徒労感や無力感で
親子ともに疲れ果て、
会話もできない状態でしょう。



それぞれに内面で葛藤していて、
子どもは自室に閉じこもったり、
家族とご飯を食べなくなる子もいます。



少し落ち着くと、
「おはよう」「いただきます」「おやすみ」
など「挨拶」をかわすようになります。



<雑談・気晴らしの会話で回復>
安定期に入り、
子どもが家に居ることが常態化してくると
学校以外のことは、
やりとりできるようになります。



とくに、子どもが好きなことや、
ゲームやアニメ、動画などの
話をし始めます。

それをできるだけ聞いてあげてください。



というのは、
こうした雑談、気晴らしの時間が
エネルギーの回復に必要だからです。



ここでも、まだ学校関係の話は、
子どもにとって、刺激になり
つらくなります。

いらいらしたり腹を立てることもあります。




毎日くりかえしてエネルギーが溜まると、
外にでかけたり、

新しいことをやりだしたり、

学校へ行ってみようかなと
言うこともあります。
(実際に行けるかどうかは別にして)




<雑談から活動の会話へ>
子どもの興味・関心のある話を
聴いていると、
子どもにとって生産的な活動の
中に入って行きます。
(親にとっては、
生産的と思えないかもしれませんが。笑)




ゲームの中で人とコミュニケーションする、
好きなサイトやゲームの中で
やりとりする相手をみつけることもあります。



子どもの好きなこと、やりたいことを
認めてやらせてあげると、
エネルギーを充電することができます。



学校に行けないけれど、
親は認めてくれている。
という安心感が
次のステップへの踏み台になります。



「雑談・気晴らし」

「活動・仕事」


の会話を増やして、
親子関係が信頼で結ばれると


進路選択や職業選択など
人生上の重要な話
ができるようになります。




相手も自分も
それぞれが持っている思いを
互いに尊重しながら、
互いにOKと感じる関係ができています。



ここまでくると、「親密」な会話のできる
関係になっています。



なので、
安定期にじゅうぶん
子どもが安心して楽しく話せる会話を
してほしいと思います。



まだ、やっと
挨拶だけするようになった段階で、
いきなり進路の話をするのは、
親子関係を悪化させるだけなんです。




<進路決定の時期に>
ここまで、
基本的な対応の目安を
分かって頂けたかと
思います。



でも、進路決定の締め切りが迫ると
子どものエネルギーの回復を
待っていられない事情もあります。



なにをどのように考えて
進めて行けばよいのか
親御さんも混乱して
そのいらいらを子どもに
ぶつけてしまうこともあるでしょう。



不安やいらいらを子どもさんに
ぶつける前に、
こころのそえぎ(福本)
ご相談ください。

※LINE通話でのご相談も
受け付けております。


心配、不安な思いを整理して、
子どもさんにとってなにが最善かを
一緒に考えていきましょう。




<関連記事>
ご相談の例です。
「不登校からの進路選択…子どもと親に寄り添うアドバイス」




<関連図書>
さまざまな経験者の進路が載っています。

不登校でも子は育つ ~母親たち10年の証明~




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