こんにちは。
こころのそえぎ(福本早穂)です。
WさんとY子さんは、
中学を不登校だったとき、
フリースクールで出会い仲良しになりました。
Wさんの祖父母は、
不登校のWさんを受け入れてくれましたが、
Y子さんの父とその祖父母は厳しい態度で
Y子さんの苦しさを理解してくれませんでした。
高校の進路選択で、
ちがう道を歩みはじめたふたりでしたが、・・・
<Y子さんのその後>
Y子さんは、父親の勧める
全日制高校に入学したけれど、
全日制高校に入学したけれど、
学校に馴染めず
しんどくなってしまい、
しんどくなってしまい、
父親を避けて自室にこもるようになりました。
お母さんは、
ずっとカウンセリングを受けに行っていて、
Y子さんが安心して家に居られるように、
なにかと気配りしてくれました。
Y子さんが安心して家に居られるように、
なにかと気配りしてくれました。
Y子さんの家ではネコを飼っていて、
お母さんはネコの世話をY子さんに頼んで
仕事に出かけることもありました。
ネコも優しく世話をしてくれる
Y子さんになついていました。
Y子さんは、ときどきお母さんといっしょに
料理やお菓子作りをしていました。
とても丁寧につくるので、
友だちにプレゼントしたり、
お母さんのお客さんにお菓子を出すと、
「すごくおいしいね。専門店のお菓子みたい」
とほめてくれるのでした。
お母さんのお客さんにお菓子を出すと、
「すごくおいしいね。専門店のお菓子みたい」
とほめてくれるのでした。
だんだんと料理も上手になり、
お母さんが仕事で遅くなるときは、
晩御飯をつくって待っているようになりました。
そんなふうに
1年経ち、2年経ちましたが、
Y子さんは、どうしても
また学校に行く気になれないでいました。
1年経ち、2年経ちましたが、
Y子さんは、どうしても
また学校に行く気になれないでいました。
<好きなことがきっかけに>
ある日、
お母さんは近所のお弁当屋さんで
スタッフ募集の張り紙を見つけました。
お母さんは近所のお弁当屋さんで
スタッフ募集の張り紙を見つけました。
「料理のできるY子なら
ぴったりのバイトだわ」と思い、
お店の人に事情を話すと、
「今人手がたりないので、すぐにでもきてほしい」
という返事。
ぴったりのバイトだわ」と思い、
お店の人に事情を話すと、
「今人手がたりないので、すぐにでもきてほしい」
という返事。
お母さんから聞いたY子さんは
お弁当づくりに興味をもち、
「お手伝いならできるかも」と
「お手伝いならできるかも」と
バイトに行くことにしました。
しばらく、そこでバイトをしていると、
パートのおばさんが、
「料理が好きなら
調理師学校に行って資格をとるといいよ」
と勧めてくれました。
Y子さんも将来、どんな仕事をしたらいいかと
考えていたので、
中卒から行ける調理専門学校を見つけて、
行くことにしました。
<Wさんのその後>
自分に合う通信制高校に入学したWさんは、
バイト先で仕事を覚えて、
自信をつけていきました。
バイト先で仕事を覚えて、
自信をつけていきました。
バイト先で知り合った大学生と
おしゃべりしていると、
自分のやりたいことが大学で
できそうな気がして、
進学したいと思うようになりました。
進学したいと思うようになりました。
実は、通信制高校の近くに
和太鼓の教室をみつけ、
習っていたのです。
Wさんは汗をびっしょりかいて
和太鼓の練習にうちこんでいるとき、
嫌なことを何もかも忘れているのでした。
嫌なことを何もかも忘れているのでした。
1年目の
和太鼓の発表会には、
家族や祖父母も見に来てくれました。
和太鼓の発表会には、
家族や祖父母も見に来てくれました。
学校に行けなくなった当時は、
すっかりエネルギーが消失してしまった
Wさんを見ていたので、
いきいきとエネルギッシュに演奏している姿をみて、
両親も祖父母も感無量だったようです。
Wさんは和太鼓を始めてから、
日本の伝統芸能や祭りに興味をもつようになり、
本も読んだりしていました。
やがて
高3の進路を考える時期になると、
高3の進路を考える時期になると、
そんな研究ができる専門科目のある大学を探し、
志望校を決めました。
志望校を決めました。
大学に入ってみると、
教室で授業を受けること自体が新鮮で、
専門科目はとくに面白く、
勉強が楽しかったと言います。
(WさんとY子さんの話は、複数の相談事例を総合したものです。)
<好きなことやりたいことが
次の道につながる>
WさんもY子さんも
自分の好きなことやりたいことから
人と繋がり、そのつながりの中で
自信を取り戻していきました。
そして、
好きなことを続けている中から、
次の道を見つけています。
それは、学校に行くことだけにこだわらず、
好きなことやりたいことを認めて、
安心してできる環境を
保障してくれる親や家族がいたから
できたことなのです。
二人のように、
不登校の子どもは、
好きなことやりたいことがきっかけになって、
自分なりに目標をもつことが多い
と筆者の経験から言えます。
そうは言っても、
好きなことしかしないわが子を
何年も見守る親の忍耐は並大抵ではありません。
不登校の子どもたちの成長過程を
長年見てきた支援者とつながって、
ときには愚痴もこぼしながら
一緒に見守って行ってください。
こころのそえぎも寄り添いながら
伴走したいと思います。
不登校ひきこもり相談室こころのそえぎHPはこちら
<関連記事>
Y子さんとWさんの成長のプロセスは、
下記の記事を参考にして読んでくださると、
より理解していただけると思います。
「不登校の回復段階を知ってください。」
↓
「不登校の回復段階『安定期』その1~ゲーム・ネット」
↓
「不登校の回復段階『安定期』その2~昼夜逆転」
↓
「不登校の回復段階『安定期』その3~生活習慣の崩れ」
↓
「不登校回復段階『安定期』その4~人とのかかわりを広げる」
↓
「不登校の回復段階『安定期』その1~ゲーム・ネット」
↓
「不登校の回復段階『安定期』その2~昼夜逆転」
↓
「不登校の回復段階『安定期』その3~生活習慣の崩れ」
↓
「不登校回復段階『安定期』その4~人とのかかわりを広げる」
<参考図書>
祖父母とのかかわりの、いろんな例が載っています。
0 件のコメント:
コメントを投稿